16世紀ヨーロッパで活躍した奇想の宮廷画家・アルチンボルドは、3代にわたって神聖ローマ皇帝に仕えましたが。
その3代目、ルドルフ2世についての展覧会が、2017秋~2018春にかけて開催されていました。福岡、東京、滋賀を巡回しました。
アルチンボルドの作品も展示されてました!(後述)
この記事は、展覧会を紹介するために書いたものを、そのまま残しています。
※行ってきた記事はこちら↓
ざっくり背景:ルドルフ2世とアルチンボルドの時代
彼らが生きた、16世紀~17世紀初頭、ヨーロッパは大航海時代の真っ只中。
世界中の動植物や珍しいものを集めるのが、権力者のステータスと見られたような時代でした。
そんな中でルドルフ2世は、自然科学や芸術に非常に理解・関心があり、膨大なコレクションを収集しました。
現代の博物館の原型となる「芸術と驚異の部屋」(クンストカンマー)が、最も充実したのが彼の時代だそうです。
「寄せ絵」「だまし絵」的な肖像画が有名であるアルチンボルドを寵愛したのも、芸術や珍奇なものを愛好する一環でした。
(アルチンボルドの寄せ絵は、皇帝が収集した多種多様な動植物のスケッチが元になっています)
展覧会について
という背景のもと、こんな展覧会です↓
本展ではジュゼッペ・アルチンボルドを始め、ルドルフ2世が愛好した芸術家たちの作品を中心に、占星術や錬金術にも強い関心を示した皇帝の、時に魔術的な魅力に満ちた芸術と科学の世界をご紹介します。
アルチンボルドの作品が目玉になっているので、ファンとしては嬉しい限りです。
これこれ↓ (四季を司る神・ウェルトゥムヌスに例えて、ルドルフ2世を表現している)
アルチンボルド作品の背景や、当時のハプスブルク宮廷の世界観が、こんどは皇帝コレクションの側から楽しめそうだと期待してます!
(そしてルドルフ2世にもハマる?)
追記:福岡展の公式サイトに、この肖像画と、普通の肖像画が並んでるんですが、ほんと似てます。
ほっぺの赤味、ツヤッとした鷲鼻、分厚い下唇、口髭の流れ・・・アルチンボルドの観察力と構成力に脱帽です。
予習にいかが↓
2枚の肖像画が同じ見開きに載ってて、見比べられます。
アルチンボルドを通して、ハプスブルク宮廷の様子や価値観をさらっと読むことができます。薄くて取っつきやすい本だと思います。
追記:音声ガイドは、俳優の安田顕さん
35分間、550円、だそうです。トリビアが楽しみ。
音楽も当時のものにこだわって作っているそうで、ルドルフ2世の世界に浸れそうです!
絵画から工芸品、動物や植物までルドルフ2世が集めた幅広い品々にまつわるエピソード、当時のトリビアを織り交ぜてご案内します。皇帝が愛したプライベートミュージアムとは?
BGMにはルドルフ2世の宮廷で活躍したデ・モンテなど、当時の音楽をたっぷり堪能いただけ、天文学者ガリレオ・ガリレイの弟による曲もお楽しみいただけます。
福岡展の公式サイトより
追記:福岡会場にアルチンボルドメーカーが来ます
上野で開催されていたアルチンボルド展では、果物を寄せ集めて顔を作ってくれる「アルチンボルドメーカー」が設置されていました。
人気のあまり、会期中に2台→3台に増設されたほどでした。
これが福岡展に来るそうです。
※アルチンボルドメーカーは福岡会場だけ、だそうです
額縁の前に立つと、
中の小人さんが、私たちの顔を野菜で表現してくれます。似てる?
これ、顔認識のシステムを使って、相当試行錯誤して作ったんだそうです。
額縁の上にある四角い部分がカメラのようです。
・事前にカメラの電源を入れる、フラッシュをOFFするなど準備しておきます。
・順番がきたら、最初にキメ顔で額縁の方を向きます。(下を向いてると、顔に影ができて、うまく認識できなかったりするそうです)
・野菜が組み上がると、絵が固定され、撮影タイムに入ります。このとき制限時間が画面に表示されます。(時間の表示はすぐ消えるので、邪魔にはなりません)
・横向き⇔正面向き、と野菜顔が向きを変えてくれるので、すかさず撮ります。
・制限時間が過ぎると、野菜はバラバラに戻ります。
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会場情報
公式サイトより紹介します。
【終了】福岡会場
期間:2017年11月3日(金・祝)〜12月24日(日)
休館日:毎週月曜日開館時間:午前9時30分〜午後5時30分(入場は午後5時まで)
会場:福岡市博物館
【終了】東京会場
開催期間
2018/1/6(土)-3/11(日)
*1/16(火)、2/13(火)のみ休館開館時間
10:00-18:00(入館は17:30まで)
毎週金・土曜日は21:00まで(入館は20:30まで)会場
Bunkamura ザ・ミュージアム
【終了】滋賀会場
開催期間:2018年3月21日(水・祝)~5月27日(日)
◆開館時間 : 午前9時30分~午後5時(入館は午後4時30分まで)
◆休館日 : 月曜日(祝日の場合は翌火曜日)会場:佐川美術館
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