5月18日に国内公開予定の、映画「ピーターラビット」。ミュージカル特別映像が公開されています。
かなりにぎやかで、楽しくやってる映像です。このピーターたち、段々見慣れてきてしまいました。
でも、見ていてうずうずする気持ちも、相変わらずあるのです。
モフモフなのは可愛いし、いかにもうさぎっぽい動きでキュンとする瞬間もありますが(後足で蹴りっとか)、人間臭くて嘘っぽい動きもあります。(腰振りダンスとか)
思わず心配になるアクションもあります。
何がこんなにモヤモヤするのか、どうしたら心穏やかに見られそうか、考えてみました。
映画のピーターと本物のうさぎを比べてみる
映像を見ていてうずうずした点を書き出してみました。
★腕(前足)と手が自在に動きすぎる
うさぎは、大の字の姿勢になる事はできないように見えます。つまり、前足を大きく左右に開くことが出来なくて、上下の動きが中心です。
そして、手は物を掴むことはできないと思います。爪で引っ掛けることならできそうですが。
という辺りが、映画だと自由に動きすぎていて、うさぎ離れして感じます。
腕を組んで踊ったり、パチンコを飛ばしたり、トマト投げたり。
★口が人間そのもの
うさぎの口は、上唇が鼻まで切れ込んでいます。
人間だと「口唇裂」という奇形ですが、うさぎはこれが普通です。
時々舌がぺろりと、この切れ込みから覗いて可愛いんですが、映画ではこの部分は、単なる模様になってますね。
(チラシの裏より↓)
★両目が合う・・・!
目の付き方は、本物のうさぎは両脇に寄ってます。草食動物らしい付き方です。
なので、正面から見ると、目は右と左を向いていて、合うような合わないような感じです。
映画だと、正面を向いたピーターとバッチリ目が合うので驚きます。
★顔の表情が豊かすぎる
人間の表情を見慣れている私たちには、うさぎの表情は見えづらいと思います。
目、眉、ほっぺ、口角など、人間ほど器用に動きません。暮らしていると多少分かるようになりますが。
かわりに、奥歯をゴリゴリしたり、後ろ足を蹴りあげたり、しっぽや耳がパタパタ・くるくる、と体の動きに感情が出ます。
そんな、表情の分かりにくいうさぎですが、映画ではすごく豊か! もはや人間です。
★骨は大丈夫か
うさぎの骨は軽くてスカスカで、人間でいうと骨粗鬆症レベルと聞きます。
無理な力がかかると折れやすい、ってことで、たとえば高い所から落ちないように等、普段の生活でも気を付けています。
そんなことを知っていると、ハードなアクション平気か? と心配になったりもするのです。
心配損ですかね。
以上、ひとつひとつは「それくらいデフォルメしてもいいじゃん」と思いますが、積み重なると、だんだんうさぎ離れしてきます。
うさぎではないものがうさぎの姿をしている、って風に見えてしまうから、違和感があるのだなと思いました。
なんでそんなに気になるのかって話
絵本の作者ビアトリクス・ポターは、うさぎを飼っていたし、小動物の骨格の勉強もしていたそうで、かなり正確に描いています。
だからピーターは、本物のうさぎっぽくなければ、らしくない。
という思いがあったために、私は予告編のピーターを見たとき、その手仕事を無視されたような気持ちになったようです。
ピーターを名乗りながら、ピーターではないものを描いている、と見えてしまったんだと思います。
そんなわけで(落としどころ)
とはいえ、うさぎの体って、人間の常識に当てはめると不便そうに感じられます。
もし人間みたいに、自由に動ける体を持っていたら、映画のように、もっとやんちゃに・表情豊かに跳ね回る気もしてきました。
なので、この映画は、ピーターの精神を体現した小人さんが暴れてるのである。
と思うことにしました。
それだって、ピーターはやんちゃな一方でかなり臆病(絵本1~2冊目)、って事を思うと微妙な気もしますが・・・
暴れたがるのはベンジャミンの方ですね。
この辺も含めて、完全なる二次創作と割り切った方がむしろ楽しめそう、ということです。
絵本のイラストそのものを期待してるとだめそうです。(これはチラシだけでも察しは付きますが)
あんまりうさぎらしさを前面に出しすぎて、うさぎ好きにしか響かない映画になっちゃっても困るし、バランスもあるよなあと思えてきた今日この頃です。
↓チラシ裏。ストーリーも作り込んであるようで、考えすぎずに見ちゃえば楽しめるんだと思います。
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