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夕張市石炭博物館で、本物の炭坑を見学してきた【日本でここだけ!】

夕張市は、昔は炭鉱の町として栄えていたそうです。
その歴史を紹介しているのが、「夕張市石炭博物館」
本館の展示が、今年(2018年)春にリニューアルオープンしたばかり、という事もあって興味を持ちました。じつに30年ぶり(!)の大規模改装とのこと。

行ってみると、展示も綺麗で分かりやすくて良かったのですが、迫力で持っていかれたのが、地下の模擬坑道です。
誰でも見学できる本物の炭坑は、日本でここしかないそうです。

かなり印象強かったので、紹介させていただきます。
現地でいただいたパンフレットと、下記公式サイトを参考にしています。

公式サイト:夕張市石炭博物館

夕張市石炭博物館入り口

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まずは1階と2階の展示

1階は、入場自由のロビーやホールがあります。
訪問した時には、ホールで特別展「夕張の石炭を運んだ二つの鉄路 -国鉄夕張線と夕張鉄道-」をやってました。(2018年9月まで)

2階へ上がるには、入場券が必要です。一般の大人は1,080円でした。
 

展示は、説明文や写真もわかりやすく、時間を忘れて見るほどでした。
戦前から戦時中、戦後にかけて、日本の産業を支えていたのが伝わります。
炭坑で使われていた道具類も展示されていて、当時の空気を感じました。炭鉱夫の労働の過酷さも。

印象的だったのが、壁いっぱいに表現されている、人口と出炭量のグラフです。
最盛期の夕張市は、10万人を超える人口を擁していたそうです。人口と比例するように出炭量も増えていました。

それが今や、人口1万人を割り込んでしまいました。
夕張市、頑張れ! と知らず力が入りました。

地下へ降ります

二階の展示を見終わると、順路は渡り廊下で別棟へ。

地下へ降りるエレベーターです。
地下へのエレベーター
これ、細工があって面白かったですよ。バラしちゃ面白くないから言いませんが。
 

地下には当時の雰囲気で、作業員の人形や、実際に使われていた機材がたくさん展示されていました。
手掘り採炭の様子から始まって、だんだん時代が進みます。
地下の展示1

地下の展示2

地下の展示3

展示物も時代順です。
石炭を掘るための道具や、天井が落ちてこないように支える木の柱、作業員個々人のヘッドライト置き場、近現代の大きな採炭の機械、などなど。
採炭の機械は、動いている様子も見られました。

地下はひんやり寒いので、羽織るものがあると良いです。

安全灯の話

ちょうど職員の方がいらして、解説もしてもらっちゃいました。
目からウロコだったのが、安全灯の話です。(写真はないです)

電気がない昔だと、炭坑内の明かりは、ランタンみたいな姿の安全灯を持って入ります。
引火しないような仕組みのランプ、でいいかな。

この安全灯、炭坑内に可燃性のガスが発生した時に、明かりが強くなって、ガス発生を検知することができたそうです。
今だともっと安全な検知器がありますが、当時もあるものを工夫して安全管理ができていたんだ、というのが驚きでした。

あとは、飛行機に火を乗せたいとき。
通常飛行機は、可燃物は厳禁ですが、こういった安全灯に入っていれば、火を乗せることができるそうです。
どういう時に、飛行機で火なんて運ぶかというと、たとえばオリンピックの聖火です。
今度の2020年東京オリンピックの時も、きっとこんな感じの安全灯に聖火の火種を入れて運ぶんですね。これも初めて知りました。

最後に模擬坑道!

最後に、地下1階の模擬坑道へ連れていかれるんですが、これがすごかった!
石炭が露出している、本物の坑道です。
模擬坑道入り口
正式名は「旧北炭夕張炭鉱模擬坑道」国登録有形文化財に指定されているそうです。
100年以上前に作られた坑道で、かつては炭鉱の新人教育や、救護隊の訓練、市民の社会科見学に、皇族方の視察にも利用されてきたとのこと。

現在は、引退した炭鉱マンの方々に腕を振るっていただいたそうで、ちょっと現代的な炭鉱が再現されています。
誰でも見学可能な坑道としては、日本で唯一のもの、だそうです。

通路の脇に、天井を支える構造物が並びます。
模擬坑道内部

ここが掘ってる最先端! 石炭に触ることができます。
模擬坑道内部2

何しろ、機械がでかい! すごい!(表現力が乏しい)
旦那は、電源装置がごっつい鉄の箱に覆われていることに、興味を示していました。(スイッチ操作の時に、火花が散ると引火の危険があるので、閉じ込めているらしいです)
 

こんな、暗くて息苦しくて危険な場所で、物資の少ない頃から石炭を掘っていたんです。
過酷な産業が日本を支えてきたんだなあ、と思いました。

1000円分以上に満足感がありました。

地下から出たら

模擬炭鉱を出ると、博物館入り口とは違う場所に出てきます。

ここでは、外に露出している石炭の層や、過去の坑道入り口(現在は塞がれています)を見学することができます。

石炭の大露頭(天然記念物)。
石炭の大露頭

天龍坑坑口跡。
天龍坑坑口跡

私たちは、博物館の入り口近くに自転車を止めたら、この出口からけっこう戻ることになっちゃいました。(泊まったホテルのレンタサイクルで来ました)
良い止め場所は、記事末尾の「アクセス」を参考にしてください。

夕張市石炭博物館の見学情報

公式サイトとパンフレットを元に書きます。冬期は休館なので気をつけてくださいませ。

開館期間

2018年度は、4/28(土)~11/4(日)まで(冬季休館)
11/5~の団体入場は随時受付

休館日
火曜日
冬期(11月上旬~4月下旬)
※2018年は、ゴールデンウィークの5/01および、夏休み・お盆の8/07火・8/14火は開館

開館時間
【4~9月】 10:00~17:00
【10月~】 10:00~16:00
※最終入場は閉館の30分前

入館料(公式サイトをもとに編集)

一般 大人(中学生以上) 1,080円
子供(小学生) 650円
夕張市民の随伴者(~10名) 650円(子供は無料)
団体(20名~) 大人 860円
子供 設定なし
夕張市民 大人 220円(当面は無料)
子供 無料
未就学児 無料
車椅子の方と、介助者1名まで 650円
障害者手帳・療育手帳(本人のみ) 860円

※クレジットカード・交通ICカードなどはご利用頂けません。入館料は、現金でお支払い下さい。
※夕張市民料金は、夕張市居住の方に適用されます。運転免許証・健康保険証など、住所を確認できる書類をご提示下さい。
※模擬坑道は階段の上り下りを伴うため、車椅子での見学ができません。

アクセス

見やすい地図(公式サイトより引用):
夕張市石炭博物館の地図(公式サイトより)

道道38号からの入り口には、こんな感じの看板があります。
夕張市石炭博物館看板

看板に従って脇道へ入ると、こんな眺めの道を通って、広ーい駐車場も通ります。
夕張市石炭博物館へ入る道

こんなトンネルのある場所を過ぎて、少し坂を上がると博物館です。(トンネル自体は通行止めで、右側の通路を通りました)
夕張市石炭博物館の手前のトンネル
自転車の方は、博物館入り口まで持って上がらずに、このトンネルの向こう辺りに置いとくと、帰りが楽だと思います。
 

グーグルマップ:

 
公式サイト:夕張市石炭博物館

 
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