以前、漢方薬について、体に合うと本当に美味しい! と記事を書きました。
↑の記事は「煎じ薬」の感想ですが・・・
お手軽・保険適用な「エキス剤」でも、似たような事があったなあと思い出したので、この機会に書いてみます。
呉茱萸湯(ごしゅゆとう)とは
偏頭痛の漢方薬といえばコレ、と病名で処方されることで有名です。
漢方的には、体を強く温め、気を補い、水の巡りを良くする薬です。
体力がなく、冷えやすい人向けの処方です。
飲み方は、頭痛がする時・しそうな予感がある時に、頓服で飲みます。
または、毎日飲む方法もあります。
これだと、体質が徐々に改善されて、頭痛が起きなくなることが期待できます。
呉茱萸湯は、4種類の生薬からできています。
・大棗(タイソウ)
・呉茱萸(ゴシュユ)
・人参(ニンジン)
・生姜(ショウキョウ)
副作用に気をつかう生薬が入っていないので(麻黄、甘草、大黄など)、扱いやすい薬だと思います。
味と効果(私の場合)
呉茱萸湯は、飛び上がるほどに、ものすごく苦いです。(苦い元凶はゴシュユ)
普段なら絶対飲みたくないです。
苦すぎて飲み込めない予感すらします。
それほど苦い薬なのですが、頭痛がガンガンしてる時だと、無性に飲みたくなるんです。
不思議なことに。
2包でも3包でも、パクパク飲めそうな気がします。(←注:1回1包です!)
頭痛がしているときでも、飲み心地は確かに苦いんです。
でも、その強烈な苦みが、頭の痛みや気持ち悪さにうまく当たって、スッと和らげてくれる感じがします。
きれいに痛みが消えるわけではないけれど、音や光で気持ち悪くなる感じが、楽になった記憶があります。
不思議不思議。
逆に、普通の痛み止め(ロキソニンとか)だと、タイミングよく飲めば、痛みはかなり消えます。
ただ、音や光や気持ち悪いだとかが、うっすらモヤモヤと残ります。
「薬が切れたら戻ってくるんだろうな」って感じがありました。
という風に、漢方薬と普通の痛み止めで、効き目の感じ方が違いました。
よって、二つ併せて飲むと最強でした。あくまで私の場合、ですが。
この方法だと、片頭痛専用の薬(アマージとか)と比べて、相当安上がりでもあります。
頓服1回量あたりの薬価を比べてみました。(参考:今日の治療薬2018)
※実際の支払いは、この薬価に調剤料などが加わった額の、3割や1割(人による)になります。
■片頭痛専用の薬(アマージやマクサルトなど、主要な種類)
・・・1錠あたり、900円前後(ジェネリックがあれば、この半額程度)
■呉茱萸湯(ツムラ製品の1包量で計算)
・・・1包2.5gあたり、約27円
■一般的な鎮痛薬(ロキソニンやバファリンなど)
・・・1回1~2錠(薬による)あたり、15円前後
あとがき
漢方、やっぱり、合えばすごく良いです。
私自身は、寝込むほどの片頭痛は数回程度の経験で、それもここ数年はすっかりご無沙汰なので、かなり記憶頼りで恐縮ですが。
こんな感じでした。
★私以外の例を知りたい方、たとえばこちらに沢山あります↓
片頭痛に対する呉茱萸湯の効果 – 患者さんのための漢方医学|学校法人 後藤学園
参考
・呉茱萸湯(ゴシュユトウ): ツムラの漢方処方解説
・中野哲・森博美 編『実践 漢方ガイド―日常診療に活かすエキス製剤の使い方』第1版(医学書院、2010年)
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